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Seminer

免疫力は体温に左右される?冷えを取り除く3つのポイント

昔から「風邪は万病の元」と言われますが、現代は「冷えこそが万病の元」と言われるほど、冷えや体温の低下が病気の元凶とされています。多くの人が悩みを抱えている頭痛や肩こり、腰痛、むくみや肌荒れなどは全て「冷えのサイン」。さらにはがんやアレルギー、うつなどの症状も低体温が原因の一つとされています。気温が下がるこれからの季節は特に風邪や感染症のリスクも高まるため、冷え対策で免疫力を高めておくことが大切です。今回は、身体の冷えを解消し、体温維持に欠かせない3つのポイントをご紹介します。

冷えと免疫の関係

 私たちの身体には、病気の細胞発症を未然に防ぐ免疫システムが備わっています。免疫は、血液やリンパ液に乗って身を移動し、病原菌やウイルス、異常な細胞を撃退する体のパトロール隊的な存在です。

 さらに近年では、子どもの発達障害や若者の精神疾患なども急激に増えています。日本は精神科病棟も非常に多い国で、精神科の病床だけでも33万8000床にのぼります。OECD加盟国の中で人口1000人あたりの精神科ベッド数は、日本が2.6床で断トツの1位。2位のベルギー(1.4床)とはダブルスコアに近い差があります。

 免疫細胞の働きは、体温によって大きく左右されます。一般的に体温が1度下がると免疫力は30%も低下すると言われており、免疫細胞を活性化させるためには最低でも体温が36・5℃以上ある必要があります。がん細胞は健康な人でも1日に5000個以上、生まれていると言われます。これらの細胞の悪性化を防いでいるのがまさに免疫細胞なのです。

 がんだけではなく、身体の免疫機能が異常をきたすと風邪や感染症のリスクが高まる他、糖尿病やアトピー、喘息、リウマチ、血管障害などの慢性疾患につながります。これらは、低体温や身体の冷えを改善させることで、免疫機能が正常に保たれ、様々な病気のリスクを抑えることができるのです。

エネルギーの源は栄養

 身体の冷えを解消し、体温を上げるためには様々なアプローチが考えられますが、まずは「身体で熱(エネルギー)がどのように生まれるか」を見ていきましょう。私たちの身体を構成する細胞一つひとつには、「ミトコンドリア」と呼ばれるエネルギーを生産する小器官があります。この小器官で、ブドウ糖や脂肪酸、アミノ酸などを材料に日々エネルギーが生み出され、体温が維持されています。

 ここでまず1つ目のポイントになるのが、エネルギー生成には、ブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸などの主原料以外にも「ビタミンB群やビタミンC、マグネシウム、鉄といった補酵素が必要」ということです。糖質過多の現代日本でブドウ糖が足りない人はおそらくほとんどいないでしょう。それゆえエネルギー生成に必要なビタミン、ミネラルの不足が、冷え性や低体温をもたらす原因の一つと考えられます。

温めて血行を促進

 栄養を摂っても身体の冷えが改善されない場合、目を向けるべき2つ目のポイントは「血液循環」です。食事で摂取した栄養素は小腸から吸収され、血液に乗って全身の細胞に運ばれていきます。血行が悪いと全身の細胞に栄養素が行き渡らず、結果としてエネルギーを作り出す量が低下してしまうのです。

 血液循環をよくするためには、身体を温めることや運動などが有効です。運動やストレッチなどで体を動かすとエネルギー代謝が活発化するので、血流が良くなり熱を作る量が増えます。湯船につかったり温熱器を使用するなどして直接身体を温めることでも、血管が緩み血行が促進されます。

 レッドビーツなどの野菜にも血管を拡張させる栄養素が含まれているため、同じように血行促進効果が期待されており、摂取することで身体の冷えが改善するケースも少なくありません。

熱を最も生むのは筋肉

 体温を高める上での3つ目のポイントは「基礎代謝を高めること」です。基礎代謝とは、心拍や呼吸、体温を保つなどの生命維持に最低限必要になるエネルギーのことで、一般的に10代をピークに年を重ねるごとに低下していきます。 基礎代謝を落とさないために大切になるのが筋肉です。基礎代謝として各組織や器官で作られるエネルギーの割合を見てみると、筋肉が約22%で最も多く、続けて肝臓が約21%、脳が約20%となっています。(厚生労働省e-ヘルスネット「ヒトの臓器・組織における安静時代謝量」)筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、エネルギーを生み出す量が増えることで体温が上がります。

 まずは正しい栄養補給と血行促進で熱を生み出せる体をつくり、それでも冷えが解消しない場合は筋肉量を増やしてみてください。寒い季節は、体を温める作用がある生姜や根菜、発酵食品なども積極的に摂ることをおすすめします。体温を正常に保って免疫力を高め、菌やウイルス、病気に負けない身体を維持してください。

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