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Seminer

季節の変わり目にやってくるアレルギーと肌荒れ健康対策

毎年この時期になると頭を悩ます花粉症。 季節の変わり目は、 アトピーや肌の代謝トラブルも起きやすくなる め、 耳鼻科や皮膚科に行く人が増える傾向にあります。 アレルギーなどの症状は、 食生活で改善するケースも少なくありませ が、 実際ど な栄養を摂れば良いのでしょうか?今回は、 アレルギーの予防と皮膚の健康に関する栄養についてみていきます。た

花粉症、アレルギーの仕組み

花粉症で鼻水や涙が止まらない、アトピ—やアレルギ—で皮膚に炎症が起きている。これらの症状は、身体の免疫反応によって起きているとされています。例えば花粉症の場合は、鼻や口、目などから侵入してきた花粉を、身体の免疫システムが異物と判断して鼻水や涙、唾液などを分泌し外に流し出そうとします。

免疫システムがアレルギーの原因物質(アレルゲン)に過剰に反応し、症状が止まらなくなり慢性化する。これが花粉症やアレルギーの症状の原因の一つと考えられています。

マスクをつけて体内にアレルゲンをとり入れないようにしたり、薬で症状を抑えるなどが_般的な花粉症対策ですが、私たちの身体の機能に目を向けてみると根本的な解決策が見えてきます。花粉症やアレルギーのアレルゲンは、身体の粘膜細胞を通じて体内に侵入します。ロ腔内や鼻、目などの粘膜が丈夫であれば、アレルゲンが体内に侵入するのを防げるので、免疫の過剰反応を防ぐことができます。そのため、アレルギ—の症状を根本的に抑える最初のステップは、健全な粘膜細胞を作ることが重要と言えます。

粘膜を強化するためにはビタミンやミネラル、タンパク質などの栄養素を過不足なく摂取することが大切です。中でも「ビタミンA」は粘膜細胞の材料となるので、健全な粘膜を維持するために必須の栄養素です。

皮膚をサポートする栄養

季節の変わり目の肌トラブルにもビタミンAが欠かせません。暖かくなると皮膚の代謝が早まり、細胞の生まれ変わりに伴う解毒反応が起きやすくなります。また急激な温度変化による自律神経の乱れも、この時期の肌荒れの原因として考えられています。これらの症状もまた、皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンAを補給することで対策できます。

ビタミンAは、皮膚のバリア機能を高め、ニキビや吹き出物、肌荒れなどを予防する働きがあります。皮脂分泌をコントロールし保水力を高める働きもあるとされており、夕—ンオーバ—を正常化させて健全な皮膚を作り出します。

さらに、すでに炎症が起きた皮膚を修復するのもビタミンAの働きの―つです。皮膚をはじめ全身の細胞は、食べ物による酸化や糖化のストレス、紫外線や電磁波などによって発生する活性酸素の影響などで、日々ダメージを受けています。皮膚の再生を促進する「ビタミンA」は、肌トラブルが起きやすいこの時期に必ず摂りたい栄養素といえます。

またビタミンAは、皮麿の保湿や柔軟性を高める「ヒアルロン酸」の生成にも関わるため、ドライスキンやアトピ—など、皮膚の乾燥を抑えるためにも効果的とされています。

粘膜を強くする食事

肌トラブルを解消するためには、もちろん炎症を引き起こす食品をなるべく摂取しないようにすることも忘れてはいけません。特に炎症や老化を加速させる酸化した油や精製糖質は、皮膚の健康のためにも極力避けたい食品です。

ビタミンAは、にんじんやほうれん草、レバー、卵(特に卵黄)、うなぎなどの食品に多く含まれています。日々の栄養補給ではビタミンAの含有量が豊富な、にんじんが特におすすめです。にんじんには、皮膚や粘膜のサポートだけではなく、抗酸化作用や免疫機能を高めるなどの働きがある栄養素が豊富に含まれています。アレルギーだけではなくがんや生活習慣病などの予防にも良いとされており、にんじんに含まれる栄養素に関する研究も多数報告されています。

昨年(2022年10月)新たに発表された研究では、にんじんに含まれる食物繊維の一種「ペクチン」が「自然免疫」および抗ウイルス作用がある情報伝達物質「インタ—フェロン」を増加させることが明らかになっています。(※1)

花粉症やアレルギー対策において、免疫機能が正常に働く身体を維持することは、とても重要です。そして何より、まず健全な粘膜を作ること。粘膜や皮膚のトラブルがある人は、ぜひ毎日の食生活で「栄養」に注意を向けて、特にビタミンAを積極的に補給してみてください。

Topics 2023年4月号PDF