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Seminer

人に相談できない尿漏れ改善の栄養と運動 骨盤底筋を守るには

「笑ったり、くしゃみをしたときに、つい…」そんな尿漏れの経験、実は多くの方がひそかに抱えている悩みです。

日本には、尿漏れ(尿失禁)に悩む人が1,000 万人以上いるといわれています。そのうち8割は女性。特に40代以降の女性では、約半数が尿漏れを経験しているともいわれており、「年齢のせいだから仕方ない」「誰にも言えない」と、問題を放置している方も少なくありません。

しかし、尿漏れは適切な栄養と筋力ケアで十分に改善できる可能性がある症状です。今回は、「人に相談できない尿漏れ」を栄養の視点から紐解き、今日からできる対策をご紹介します。

なぜ尿漏れは起こるのか?

尿漏れの原因にはいくつかのタイプがありますが、女性に特に多いのが腹圧性尿失禁です。これは、咳・くしゃみ・重い物を持つ・立ち上がるなどの動作でお腹に圧がかかったときに、尿が漏れてしまうものです。

その大きな要因が、骨盤底筋群のゆるみです。骨盤底筋とは、膀胱・子宮・腸などを支えるインナーマッスルの集まりで、ハンモックのように骨盤の下に張り巡らされています。これが弱くなると、内臓の重みを支えきれず、尿道の締まりも悪くなり、尿漏れが起こりやすくなるのです。

骨盤底筋が弱くなる理由

骨盤底筋の衰えは加齢や出産が主な原因とされていますが、実は「栄養不足」が深く関係しています。

骨盤底筋群を強くするために必要な栄養素の1つ目は「タンパク質」です。タンパク質が不足するとコラーゲンが十分合成できず、身体の筋肉が弱くなります。

2つ目は「マグネシウム」、「鉄」「亜鉛」などの微量ミネラルです。マグネシウムは筋肉の収縮と弛緩を調整する重要なミネラル。これが不足すると、筋肉は正常に働かず、骨盤底筋にも力が入りにくくなります。また鉄は筋肉内の酸素供給に不可欠で、亜鉛は組織の修復と再生に関わるため、これらが不足すると筋肉や神経の機能が鈍くなり、尿意のコントロールにも悪影響を及ぼします。

3つ目は「ビタミンD」。ビタミンD は不足すると筋力の低下や骨の脆弱化が進み、姿勢の崩れや骨盤底筋の負担増加につながります。

これらの栄養摂取を意識し、筋力をアップさせることで、十分に改善が見込めます。「誰にも言えなかったけど、実は私も…」そんな声を、これからは「前より快適になった!」に変えていきましょう!

森山晃嗣の尿漏れ克服アドバイス

皆様からのお悩みにお答えします

Q.重いものを持ち上げたり、くしゃみをしたり、お腹に力を入れると尿もれします。

A.身体のコラーゲンが弱って弾力がなくなっているため、栄養と運動の両方が必要です。

まずはコラーゲンの素であるタンパク質をしっかり食べましょう。そしてコラーゲンを作るにはタンパク質だけでなく、ココナッツオイルやEPA・DHAなどの油、そしてビタミンCも必要なので意識して摂取してください。また、つかまりながらでいいので屈伸運動を朝晩10回ずつ、毎日やってみてください。毎日やることがポイントです。エレベーターでなく階段を使うなど、なるべく体を動かすよう心掛けて下さい。必ず変わりますから。

Q.夜中にトイレで目が覚めてしまいます。朝までぐっすり眠りたいです。

A.眠りのホルモンである「メラトニン」が充分に作られていないのかもしれません。

メラトニンの材料もタンパク質です。肉、魚、卵、豆などをしっかり食べていますか?なかなか食べることができないなら、プロテインを使ってもいいです。また、タンパク質だけでなくビタミンB群、マグネシウム、鉄、EPA・DHAも補うことでスムーズにメラトニンに転換し、よく眠れるようになります。 夜プロテインを摂るようにしたら、ぐっすり眠れるようになったというご婦人がいらっしゃいましたよ。またマグネシウムは緑の野菜や海藻、ボタラボグリーンなどで補えますから、バンバン摂りましょう!

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