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Seminer

「パンvs米」血糖値測定で見えたのは?

ボタラヴィ22年2月Topics

一般的に血糖値が急激に上がらない食品の方が身体に負担をかけないと言われることがあります。本当のところどうなのでしょうか? 今回ボタラボでは、私たちが普段食べている米やパンなどの主食にスポットを当て、血糖値の推移を比較しました。果たしてどの食品が一番おすすめできるのでしょうか?

低GI食品の普及

突然ですが、「GI」という言葉をご存じでしょうか?Glycemic Index(グリセミック・インデックス)の略で、食後の血糖値の上昇度を示す指数のことです。
GIの値が高い食品は、血糖値を急激に上昇させるため、過度のインシュリンの分泌につながります。そのためGI値の高い食品を食べすぎると、活性酸素が多く発生したり、臓器への負担から肥満症や糖尿病などの疾患の引き金になるとされています。
このようなことから、最近では「低GI食品」をよく見かけるようになりました。一般的に「白米より玄米、白砂糖より黒砂糖、白い小麦粉より全粒粉の小麦粉」というように、精白されていない食品がよりGI値が低いとされています。
例えば白米のGI値「88」に対し玄米は「55」で、食パン「95」に対し全粒粉パンは「50」というように大幅な違いが見られます。精白した物と比べ栄養価も高いことから、健康面を気にして玄米などに切り替える人も少なくないようです。

数種類の穀類を検証

ボタラボでは、より安心して食べられる主食を調べるために、数種類の穀類を食べて実際の血糖値の動きや体感を検証しました。今回調べたのは、白米、雑穀米、麦飯、玄米、オートミール、食パン、全粒粉パン、ライ麦パンの8種類の食品。同じ時間に一食分の量(米類100g・パン類65g)をそれぞれ2名のスタッフが試食し、食後4時間までの血糖値の推移を血糖値測定器「リブレ」を使って調べました。

まず、検証結果から見えてきたのは、白米と玄米の血糖値の上がり方に「大差がない」ことです。また、パン類でも同じような結果がみられ、白い小麦粉と全粒粉パンでは、それほど大きな違いが見られませんでした。
ポイントとなったのは、「血糖値の下がり方」でした。玄米や全粒粉パンは、精白された米やパンと比べて血糖値が急激に下がらなかったのです。体感の面でも、白米を食べた後は数時間で「だるさ」や「頭が働かない感じ」など、低血糖状態を示す症状が確認されました。対して玄米では、眠気などもなく爽快。体感面では大きな違いがあったのです。

体質による個人差が大きい

今回の検証で興味深かったのは「個人差が予想以上にある」ということでした。さらに驚くことに、2名のスタッフの結果が「パン類」と「米類」で真逆の結果になったのです。スタッフAはお米よりパンの方が血糖値が安定しており、スタッフBはパンよりもお米の方が安定していました。
この結果から、消化や代謝的には、食品が合う合わないといった個人差が大きく影響していることがわかりました。同時に、食品のGI値も、あくまで血糖値の目安でしかないため、糖尿病などでない限りは、実際の栄養素の量や体感面などが食品選びの手がかりになりそうです。
ともあれ、血糖値の動きにこれだけ個人差があるので、自分に合う食品を知ることも大切です。どんな食生活が理想的か。「リブレ」で簡単に調べられるのでぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?

ボタラボYoutube

YouTubeで検証動画を公開中!

ボタニック・ラボラトリーのYouTubeチャンネルで、今回のお米とパンの検証動画をご視聴いただけます。雑穀米や麦飯、オートミール、ライ麦パン、パスタなどさまざまな食品のデータや情報も公開しています。その他、体験談や栄養講座なども随時配信していますので、ぜひチャンネル登録をしてご覧くださいませ!

チャンネル名:ボタニック・ラボラトリー

Topics 2022年2月号PDF